生執の思考球体

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今日読んだ本 その9 名作にはセオリーがあった!?「工学的ストーリー創作入門」

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はじめに

今回は創作に関してのハウツー本、「工学的ストーリー創作入門」について書いていきます。

創作論の本を読むと、

「後でキャラが勝手に動き出す」とか、「とにかく書いてから補強していく」

「気分や勢いで書く」などの、半ば曖昧でセンスに頼ったものが多いかと思います。

 

そういったものを読むたびに、「それはあんたが才能があるからだろ」とか「常人には無理でしょ」のような感想ばかりでてしまうんですよね。

 

この本はそれらの理論書とは対をなしているというわけです。

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どんな本なの?

ストーリーを作る時、僕たちは神の役割をしなくてはならない

 

創作する際には行き当たりばったりになってしまっては齟齬を生んでしまい、

さらには物語としての盛り上がりに欠け、ちぐはぐなものになてしまいがち。

 

顔のパーツの主要パーツは10個だけなのに、同じ顔が二つとない。

神はたったそれだけのパーツで個性を生むのだから、やはり形式を重んじても個性が出てくるはずであると筆者は語ります。

 

そして、顔のパーツとも言える必須要素が6つあるのだと付け加え、それをさらに膨らませることで名作と言えるものができるのだとか。

 

創作に必須である6つの要素とは?

筆者はストーリーには「6つのコア要素」が必要であると語っています。

 

その要素を大別すると4つの「基本要素」2つの「書く技術」

  1. コンセプト
  2. 人物
  3. テーマ
  4. 構成
  5. シーン展開
  6. 文体

から成り立っており、それらをマスターすることから創作が始まるのだとか。

 

1から簡単に見ていきましょう。

 

1・コンセプト

コンセプトとは「問い、投げかけるもの」である

 

ストーリーの土台となるアイデアであり、「もし〜だとしたら?」という問いで表し、

その問いの答えがさらなる「IF〜」を生み多層を作り出す。

単純なアイデアやテーマとは違い、ストーリーの根幹をなすもの。

 

簡潔であれば簡潔であるほど、読者はその問いを追いやすくなる。

例えば

「もし織田信長が現代にタイムスリップしたら?」

「その織田信長が現代の様子を見てどう思うのだろう?」

「もし織田信長が現代における天下取りをするために総理大臣を目指したら?」

 

など、「もし〜だったら」の連鎖でストーリーがつながっていくわけです。

 

2・人物

ストーリーには「主人公」が必要である。

 

人物には様々な要素からなっている。

例えばその人には習慣であり癖、外見などの個性があり、

物語が始まる前に起きた事件をトラウマにしているかもしれない。

葛藤もあり、成長もある。

そのような様々なカテゴリをきちんと操作し、「決断、行動、態度」を反映させていくことでキャラクターとなる。

 

口癖なんかを過去のトラウマと絡めてつかっていったり、

心の中の悪との葛藤や敗北でストーリーに深みを出すなどができますね。

 

 

3・テーマ

テーマとは「世の中の何を描き出すか」である。

 

それは真理、教訓と言い換えられ、「結局なにが言いたいのか」である。

 

もちろん読者に共感してもらうテーマでなければならないのも忘れてはいけない。

 

例えば、童話なんかでよくある

「相手を偽ってはいけない」「過剰に使うとしっぺ返しを食らう」なんてのもある種の教訓ですね。

 

 

4・構成

「物事を伝える順序とその理由」があり、それを無意味に崩してはならない。

 

いわば建築でいう設計図のようなもので、この構成を否定することは設計そのものを否定することと同義であるという。

 

起承転結というようにパートを4つに分ける。

そのパートの分け目分け目に重大な転換イベントを挿入することが必要だ。

 

まず「起」で物語の「承転結」のための設定を提示する。

 

伏線を埋め込んだり、敵対者を出す。いわゆる掴みで読者を引き込んでしまおう。

 

「承」では「起」で提示したストーリーのおかげで、作品のストーリーがだいぶ見えてきているころである。

 

ここから主人公をゴールへと導いていく。

主人公は悩み、走り、学ぶ。しかし、まだ最大の敵は倒せない。

 

「転」では主人公が攻勢に出る!

 

ダメだった主人公が次第に「起承」までの仲間達と成長し、強くなっていく。

ここで急に変わっては違和感になるので転換時までにきちんと裏付けをしないといけない。

 

「結」では、新しい情報はもう出てこない。

 

主人公は必要なスキルを得ているし、キャラクターも出揃っている。

そして、主人公が勝利の、解決の当事者でなければならない。

 

もちろん主人公が死ぬことで終わることもあるが、死ぬまでにある程度の解決がないと感動とはいかない。

 

5・シーン展開

シーンをつなげてストーリーとなる。展開にも「原則とガイドライン」があるのだ。

 

たいていのストーリーは40〜70あたりのシーンから成り立っている。

一つ一つのシーンはさらに「始まり まんなか 終わり」で構成されており、結構単純にみえて複雑にも見える。

 

シーンには様々な使命があり、

そのシーンの役割はなにか?

読者になにを提示できているか?

脇道に逸れすぎて構成を濁らせていないか?

など、一つのシーンでもきちんとした役割を持たせる必要がある。

 

 

6・文体

個性的すぎる文体もストーリーの邪魔になれば毒にしかならない。

 

無理をしすぎると逆に浮ついた変な文体になるとストーリーに影響をあたえてしまう。

 

言葉の表現に支配されすぎてしまいストレートに書かなければならないところを婉曲に書いて意味不明になったり、

会話文がぎこちなくなって「小学生の劇」になってしまうこともある。

 

ストーリーは面白く、文体は素直にする。

会話文は「日常会話」や「映画、読書」によって養おう。

 

 

                     

終わりに

今回は以上となります。

この基本要素以外に、

「その要素をどのようにして表現するか」

「さらにこのように書くことで深みが増す」

などの発展と応用がたくさん詰まっているので是非一度手に取って見てください。

 

今回もお読みいただき、誠にありがとうございます。